ムダを省き効率のよい業務をすることを目標として一流企業でも取り入れられている「5S(ごエス)」をご存知でしょうか。
主に製造業やサービス業で取り入れられてきましたが、今では業種を問わず多くの企業が取り入れている業務管理の1つが5Sです。
では業務管理の1つである5Sの内容とはいったいどのようなものなのでしょうか。
また、この5Sを家庭に取り入れるとどのような効果があるのでしょう。
業務管理の基本となる5Sと家庭に取り入れる効果
「整理(せいり)」「整頓(せいとん)」「清掃(せいそう)」「清潔(せいけつ)」「躾(しつけ)」これら5項目の頭文字を取り5Sと呼ばれています。
5Sとは「社員の考え方や質のレベル向上」と「職場環境の維持改善を図る」ことが目的です。
この5Sを家庭に取り入れた場合はどうでしょう。
家庭での5Sを簡単に言うと「ムダな物を購入しないための管理方法や家事の時間短縮の継続」と言ったところでしょうか。
実は5Sには家庭でも役に立つ内容が含まれているのです。
整理
整理とは「必要な物と不要な物を分け、不要な物を処分する」・「ムダな物を購入しない」ということです。
この整理で問題になるのは、職場でも家庭でも「いつか使う時が来るかもしれない」「捨てるのはもったいない」と不要な物を捨てずに保管しておくことです。
確かに不要な物だからといってすぐに捨てるのはもったいないことですが、保管期間を決めてその間に使わなかった場合は思い切って捨てることも大切です。
大切なのは職場でも家庭でも必要な物を明確にして不要な物は処分し、ムダな物は購入しないことなのです。
整頓
整頓とは「誰が見ても必要な物がどこにあるのかがわかりすぐに取り出せる状態にしておく」ことです。
職場では物を探すという行為もムダと考えているのです。
家庭ではどうでしょう。
必要な物がすぐに見つからず、同じ物を買ってしまった経験はないでしょうか。
冷蔵庫や収納場所がキレイに整頓され、不要な物を買うことがないようにすることも必要ですね。
整頓された環境はムダな動きも少なくそれだけで時間の短縮になります。
清掃
清掃とは「ゴミやホコリを取り除きキレイにすることだけでなく、点検することにより異常に気付く」こととされています。
キレイにすると共に点検をして、ネジ等の部品が落ちていたり液体が漏れていれば機材や設備の異常と気付きますよね。
家庭でも水回りや電気を使う機器など、気を付けなければならない場所は多くあります。
例えば、コンセントの差し込み口にホコリが溜まっていたり壊れていては火災の原因となり大変危険です。
普段とは違う点に気付くことも大切なのです。
清潔
清潔とは「衛生的に、整理・整頓・清掃された状態を維持する」ことです。
整理・整頓・清掃が一時的に行ったことであれば職場環境の維持改善にはつながりません。
また衛生的に保つことも大切です。
家庭でも同じことが言えるのではないでしょうか。
キレイな状態を維持しなければ必要な物が見つからず同じものを買ってしまったり、普段とは違う点にも気付きにくくなります。
いつも家の中全体がキレイになっていれば乱れやすい箇所が特定されたり、普段とは違う点に気付き対策をすることも可能です。
そして家族の健康のためにも清潔は必要なのです。
躾
躾とは「決められたこと(ルール)を守り習慣化する」・「更に良くするために改善する」ことです。
これで良いと思う気持ちになってしまいがちですが、更に良い方法を見つけ改善することが大切です。
家庭でも同じですよね。
整理・整頓・清掃・清潔を維持し、継続的に行うにはルールを決めることも必要です。
しかし、はじめから厳しいルールを決めてしまっては守るのは大変ですよね。
まずは誰でも守ることのできる簡単なルール決めをし、そこから改善をしていくのが良いのではないでしょうか。
躾とは整理・整頓・清掃・清潔を継続的に行うモチベーションと更に良くしようとする心がけが必要なのです。
最後に
5Sを家庭に取り入れることは特別なことではありません。
普段の掃除や整理・整頓の延長が5Sです。
必要な物がすぐに見つけられなかったり、家事に時間がかかってしまうという方は5Sを意識してみてはいかがでしょうか。
継続的に実践し改善することが大切です。
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